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(2)有利な発行価額による発行第2種SPCが優先出資社員以外の者に対して特に有利な発行価額をもって優先出資を発行する場合には、資産流動化計画にこれに関する定めがあるときにおいても、その者に対して発行することができる優先出資の種類、数及び最低発行価額について、社員総会の決議によらなければならない。 この場合、取締役は社員総会において優先出資社員以外の者に対して特に有利な発行価額をもって優先出資を発行することを必要とする理由を開示しなければならない(資産流動化法38の2@)。
上記の決議については、優先出資社員も議決権を有し(資産流動化法38の2B)、総社員の議決権の過半数を有する社員が出席し、出席した社員の議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行わなければならない(資産流動化法38の2C)。 2.特定社債券(デット型)優先出資証券と同様に、投資者の保護に反しない場合として総理府令で定める場合に限って、一つの資産流動化計画で、種類又は発行の時期を異にする特定社債券を発行することができる(資産流動化法150)。
(1)特定社債権者特定社債は、定款に記載した資産流動化計画の定めるところに従い、取締役の決定(取締役が複数いるときはその過半数による決定)により募集することができ(資産流動化法lO8)、特定社債券を購入した者を「特定社債権者」という。 特定社債を募集する場合には、「特定社債管理会社」を定め、特定社債権者のために、弁済の受領・債権の保全その他の特定社債の管理を行うことを委託しなければならない。
ただし、その募集に係る各特定社債券の金額が1億円以上である場合にはその必要はない(資産流動化法109)。 特定社債管理会社は上記のために必要な一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有している(資産流動化法111)。
(2)特定社債の公募発行特定社債を公募発行する場合には、取締役は、SPCの商号・登録年月日・特定社債の総額・特定社債の償還方法又は期限等を記載した「特定社債申込証」を作成しなければならず(資産流動化法110A)、特定社債の募集に応じようとする者は、その特定社債申込証に引き受けようとする特定社債の数及び住所を記載し、これに署名しなければならない(資産流動化法110@)。 3.特定約束手形(CP型)特定約束手形(いわゆるコマーシャルペーパー、cP)は、証券取引法上の有価証券とされる約束手形であり(証取法2@八)、SPCにおいては、次に掲げる場合に限り、発行することができる(資産流動化法149)。

特定約束手形は、特定社債券と同様にSPCが資金調達のために発行するが、特定社債券に比べ、短期の資金調達手段としての役割が強い。 4.複数の種類の資産対応証券の発行投資家の保護に反しない場合として総理府令で定める場合に限り、一つの資産流動化計画において、種類又は発行の時期を異にする優先出資証券又は特定社債券を発行することができる(資産流動化法150)。
このように、資産流動化法は種類を異にする優先出資証券等の発行を認めているため、優先内容の異なる(例えば、配当率の異なる)優先出資証券を組み合わせることが可能と考えられる。 ただし、税務上、SPCの支払配当を損金に算入するためにはその事業年度の配当可能所得の金額の90%相当額超の金額を配当しなければならない。
5.資産対応証券の取扱者SPCの発行する特定社債券及び優先出資証券は、「証券取引法上の有価証券」として扱われ(SPC整備法9)、金融機関(銀行、信用金庫、労働金庫、信用組合、農協、農林中金、商工中金、保険会社)は付随業務として、SPCが発行する特定社債券(資産流動化計画においてその社債の発行により得られる金銭をもって指名金銭債権又はその信託受益権のみを取得するものに限る)、その他これに準ずる有価証券の引き受け又はその引き受けに係る特定社債券等の募集の取扱いを行うことができる(SPC整備法1ないし8)。 つまり、特定社債券の取扱いについては、証券会社に限定されておらず、他の金融機関でも取り扱われる。
SPCの取締役又は使用人は、当該SPCの発行する資産対応証券の募集等(証券取引法第2条Bに規定する有価証券の募集又は有価証券の私募)に係る事務を行ってはならない(資産流動化法150の2)。 4.SPCの社員及び持分優先出資証券を発行するSPCの社員には、特定社員と優先出資社員がいる。
1.特定社員優先出資以外の出資のことを「特定出資」といい(資産流動化法2C)、特定出資に係る持分(以下「特定持分」という)を有する者を「特定社員」という。 2.優先出資社員「優先出資」とは、その出資をした者がSPCの利益の配当又は残余財産の分配を、そのSPCに対して他の種類の出資をした者に先立って受ける権利を有しているものをいい(資産流動化法2D)、優先出資に係る持分を有する者を「優先出資社員」という(資産流動化法26)。
優先出資社員は、SPC法又は定款に定めがある場合を除き、社員総会における議決権を有していない(資産流動化法47)。 つまり、優先出資社員は優先的配当権又は残余財産の優先的分配権を付与されており、社員としての一般議決権の行使よりも、優先出資証券を投資商品とみて、その収益性を目的に出資を行う投資家といえる。
優先出資に係る持分については、証券の発行が認められており、その証券を「優先出資証券」という(資産流動化法2G)。 SPCは優先出資の発行の登記をした後、遅滞なく、優先出資証券を発行しなければならない(資産流動化法46)。
この登記の後でなければ優先出資証券を発行することができず、これに違反して発行した優先出資証券は、無効となる。 ただし、その優先出資証券を発行した者に対して損害賠償を請求をすることはできる。

優先出資に係る持分の譲渡は自由であり、SPCはその譲渡を制限することはできない(資産流動化法41)。 議決権のない優先出資証券の発行に対する数量上の制限はない。
そのため、SPCでは少数の特定社員による支配が可能となり、特定社員により議決権が濫用されるおそれが危倶される。 しかし、SPCでは資産流動化計画によって資産の管理及び処分がなされており、濫用されるおそれはないとされている。
また、実際に特定社員の濫用的な議決権行使により優先出資社員の利益が害された場合には、その議決権行使によって成立した決議を無効とする余地もある(資産流動化法62、商法252参照)。 前述したように、株式会社の場合の優先株主と同様に、優先出資社員は議決権を制限されているが、優先株主よりはやや広く、議決権を有する範囲が認められている。
例えば、次の事項である。 このように優先出資社員の議決権の範囲を総合的に利用して投資家保護を目指しているところに、資産流動化法の特色の一つがある。
一方、優先出資社員が社員総会に出席せず、かつ、議決権を行使しないときは、当該優先出資社員はその社員総会に提出された有議決権事項に係る議案(複数の議案が提出された場合において、これらのうちに相反する趣旨の議案があるときは、当該議案のいずれをも除く)について賛成するものとみなす旨を定款で定めることができる(資産流動化法60)。

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